今日のイッピンはソーメンです
暑くなるとほとんどの人が暑さを避けて涼をもとめます。そんな時に私は素麺が食べたくなります。そんな素麺の歴史や文化、素麺の分類などをしらべてみましょう。歴史は意外と古く今から1700年ほど前の中国、魏の時代といわれています。奈良時代にそうめんの元祖、索餅が誕生しました。
索餅とは、もち米の粉をこねて、細くのばして縄のようにねじりあわせたお菓子の一種です。このころ、そうめんの形や食べ方は、時により場所により変わりましたが、いつの時代も変わらなかったのは、おもてなし料理としての性質です。 客をもてなしたり、主人に献上したり、年中行事のごちそうになったり、そうめんは特別な日の食卓に並ぶ料理でした。この索餅はセレブが食べるものだったんですね。
素麺作りが盛んになったのは、1750年頃の江戸時代で文化年間に揖保郡神岡村の森村忠右衛門が阪神地域から素麺製造の新しい技術を持ち帰ってきたと言われています。そして、江戸時代には「そうめんといえば播州、播州といえばそうめん」と言われるようになりました。 また、それ以前の戦国時代に、豊臣秀吉が姫路城に入ったときに播州名産の煮麺の饗応を受けたと伝えられています。このころからそうめんが庶民の口に入るようにもなりました。
素麺の分類
乾麺の場合、麺の太さは直径1.3mm未満とされています。 これより太い直径1.3mm以上1.7mm未満はひやむぎ(冷麦)、1.7mm以上はうどん(饂飩)に分類されています。
素麺の基礎知識
素麺には手延べ素麺と手延べとそうでないものがあります。美味しい素麺を食べたいのであれば「手延べそうめん」を選びます。延べそうめんと機械麺は別物です。これはおいしさが違うというだけではなく、そもそも作り方からして違います。だから本当に文字通り別物です。そして、機械麺は基本的においしくありません。手延べそうめんは袋の名称に「手延べそうめん」と書かれていて、機械麺は名称に「そうめん」と記載されています。美味しい素麺を食べたいのであれば手延べ素麺を選びましょう。どれを選んだらいいのかわからない場合は、迷わず「揖保の糸」を選ぶのがいいかと思います。次に選ぶとしたら「三輪そうめん」ではないでしょうか。ちなみに三輪は素麺の発祥地とされています。そうめん売り場に「三輪そうめん」がない場合は、島原そうめん、播州そうめんの順番に選ぶのがいいのではないかと思います。
美味しい素麺の茹で方
水を鍋に入れてお湯を沸かす。水の量は素麺の重量の10倍が目安です。お湯が沸いたら梅干を1粒丸ごと入れる。次に素麺を扇形に広げて鍋に入れて麺同士がくっつかないようにすぐに箸で軽くかき混ぜる。麺がほぐれたら、かき混ぜるのをやめる。お湯の対流にまかせて、包装袋に記載されている時間通りに茹でる。ザルに上げて水でしっかり洗い、余分な塩分とぬめりを洗い落とす。氷水で数秒しめたら、すぐに皿に盛り、冷やした麺つゆでいただく。冷たい氷水に入れたまましていると水っぽくなり本来のおいしさがなくなります。そして好きな薬味を加えて食べるとより一層おいしくまります。