今日のイッピンは大根です
大根と聞くと大根おろし、おでんの具、刺身のつまなどを連想します、そして日本には世界最大の大根があります。また、大役者根などという言葉もあります。そんな大根について調べてみましょう。
大根の概要
大根は春の七草の1つ「すずしろ」としても知られ、日本人にとって昔から馴染み深い野菜です。生でも加熱しても、漬け物にしてもおいしく、さまざまな料理に利用することができます。
大根は葉に近い上のほうが甘味が強く、先端の下の部分には辛みがあります。その理由は、地上に近い上部は寒さで凍らないように糖度を上げるため甘く、そして先端のほうは土中の虫よけに辛味成分が効果的だからといわれています。
大根の歴史
原産地については諸説ありますが、地中海沿岸や中央アジア、中国ではないかといわれています。その歴史は古く、紀元前3000~2000年頃にはエジプトで食べられ、中国でも紀元前500年頃には栽培が行われていたようです。イギリスやフランスなどヨーロッパ諸国で栽培が始まったのは15~16世紀頃だと考えられています。
日本へは中国、朝鮮半島を経て伝播しました。「古事記」の仁徳天皇の条に「大根(淤富泥:おほね)」の文字を含む歌があることから、奈良時代には伝わっていたと考えられています。また長屋王邸跡で発掘された木簡にも「知佐五束/大根四束……和銅五年十一月八日国足」という記述が見られます(和銅五年は712年)。これは貴族の屋敷に野菜を搬入した際の荷札ではないかと考えられています。
江戸時代になると栽培も本格化し、全国でさまざまな品種が誕生しました。現在多く出回っている「青首大根」が主流になったのは1970年代からです。
大根の栄養価
根の部分にはあまりこれと言った栄養成分は含まれておらず、水分が多く栄養価は低いので、とてもヘルシーで、低カロリーながら満腹感を得られるダイエット食と言えそうです。葉の部分は緑黄色野菜になるのでビタミンCやE、カリウム、カルシュウムを多く含んでいます。β-カロテンはかなり多いのでもう捨てられなくなりますね。
世界最大の大根
桜島大根は、鹿児島県の特産品でギネスブックに認定された世界一大きい大根です。重さは通常で約6kg前後、大きな物になると約30kgになります。直径にして約40-50cmほどにもなります。かつては桜島の特産品であったことからこの名が付けられました。地元では「しまでこん(島大根)」と呼ばれています。